【メールマーケティング考:1回目】メールマーケティングの現状と考え方
近年、メールを活用したマーケティングの相談が増えてきています。これはリードナーチャリング施策を説明する際にメールを活用した方法をご紹介する機会が多いことにも起因しておりますが、ご相談いただく企業の多くがリテンションに力を入れ始めていることが最大の要因ではないかと思います。
このような流れがある中、今回はメールを改めて見直ししたいマーケティング担当者やこれからメールマーケティングに取り組みたい担当者に向け、数回に分けてメールマーケティングについての記事を更新していきたいと思います。
まずは初回ということで、そもそもメールマーケティングとは何か、といった点にフォーカスします。
「メールマーケティングとは」
と言った際に、多くのマーケ担当者が想像されるのが「メルマガ」ではないでしょうか。この「メルマガ」というイメージはあながち間違いではないのですが、「誰に向けて何を送るのか」という「対象の特定ができる」ことがメールマーケティングの基本であり、メルマガの「一斉同報配信」とは異なります。
日本におけるメルマガというメール種別を「対象の特定」という観点で見た場合、メルマガスタンドを活用した
1.「アドレス情報を保有しないメルマガ(メルマガスタンドが保有)」
2.「メールアドレスのみ保有」
3.「メールアドレスと性別や年齢などの簡単な属性情報(BtoBでは名刺情報がメイン)が付与された情報を保有」
ほぼ3つのケースがメルマガ運用の実態であり、“誰に”“いつ”“何を”と言ったようなメールマーケティングの本来の運用とはかけ離れた運用であると言えます。
メールマーケティングの考え方としては、「ダイレクトマーケティング」の一手法という理解の仕方があるかと思います。
この「ダイレクトマーケティング」とは、前述のメルマガのように“不特定多数”に近しい状態とは異なり、「対象の特定」が基本的な考え方であり、メールマーケティングはその一手法として「どのような対象に対し、どのようなタイミングで、どのようなコンテンツを送ることが、より効果的なのか」という考え方を基に運用される手法であると理解できると思います。
先に説明したメールマーケティングの「どのような対象に対し、どのようなタイミングで、どのようなコンテンツを送ることが、より効果的なのか」を検証するには、「属性情報」のほかにも「状態情報(行動情報)」を時間軸で管理する必要があります。
ただ、ユーザーの属性と状態に合わせた「今最適なメール」を配信するためにはCRMが必須となります。CRMを構築するには「顧客接点(チャネル)の管理と統合」が必要となりますが、多くの企業では「縦の組織」を「横断」しなければ話が進まず、マーケティング部門だけでは完結できない重いタスクが存在しているのが実情です。
その他にもCRMの評価指標として主に採用されるLTV(Life Time Value(顧客障害価値))という指標の考え方にも課題があります。
LTVの指標による評価を行うためには、
1.チャネルごとのコスト配分
2.プロダクト単位のコスト(流通コストや製造、企画などのコストも含む)
など、顧客接点に関するコスト以外にもあらゆるコスト算出を行い、統合管理しLTVに置き換えて費用対効果を考えなければならず、マーケティング部門単体では非常にハードルが高い考え方であると言えます。
上記のような現状から、ある企業ではLTVを概念的なものと捉え、プロダクト毎のARPU(Average Revenue Per User(顧客一人当たりの平均売上高))で一旦「ひとまず・・の評価」を行っています。
プロダクト毎に設定される評価指標(ARPU)に依存する状況もあり、メールマーケティングもCRMとして統合管理された状態とは程遠く、プロダクト毎の評価となり複数の事業体で予算や目標を持つ企業などでは、他事業から来た顧客をどのように扱ったらよいのか、クロスセルを促進するためにどのような連携と指標を持てばいいのかなど、プロセス設計、コミュニケーション設計、評価指標設定、そして内部の事業間送客の評価に苦慮しているのが現実です。(事業ごとにアグイジションとリテンションの重要度や考え方も異なるため、囲い込みたい思惑と、横送客してほしい思惑とが整理できず、動きづらい環境の要因となっています。)
繰り返しになりますが、メールマーケティングとはダイレクトマーケティングの手法の一つであり、「対象を特定したコミュニケーションが可能なメールによるアプローチ」です。そして、メールマーケティングと言っても、単にメールを送ることではないことと、メールマーケティングの効果を最大化するためには多くの課題が存在することもお分かり頂けたと思います。
このような現状がある中で「メールマーケーティングの効果が悪くなっている」という相談を頂くケースがあります。この場合のメールマーケティングは対象の特定ができるのですが、いわゆる「一斉同報メール」でアプローチしているケースが多く見られます。ABテストの運用をしながら効果改善を図っても、部分最適にとどまり一定の数値で上げ留まり、その数値の維持も難しくなる、というケースがほとんどです。
このようなケースに対し、「1現状整理/把握」「2あるべき姿の定義」「3実行計画」が考えられるのか整理・把握・理解することで、自社のメールマーケティングに存在するSTEPが明確になります。
このような流れがある中、今回はメールを改めて見直ししたいマーケティング担当者やこれからメールマーケティングに取り組みたい担当者に向け、数回に分けてメールマーケティングについての記事を更新していきたいと思います。
まずは初回ということで、そもそもメールマーケティングとは何か、といった点にフォーカスします。
ダイレクトマーケティングの手法の一つという理解
「メールマーケティングとは」
と言った際に、多くのマーケ担当者が想像されるのが「メルマガ」ではないでしょうか。この「メルマガ」というイメージはあながち間違いではないのですが、「誰に向けて何を送るのか」という「対象の特定ができる」ことがメールマーケティングの基本であり、メルマガの「一斉同報配信」とは異なります。
日本におけるメルマガというメール種別を「対象の特定」という観点で見た場合、メルマガスタンドを活用した
1.「アドレス情報を保有しないメルマガ(メルマガスタンドが保有)」
2.「メールアドレスのみ保有」
3.「メールアドレスと性別や年齢などの簡単な属性情報(BtoBでは名刺情報がメイン)が付与された情報を保有」
ほぼ3つのケースがメルマガ運用の実態であり、“誰に”“いつ”“何を”と言ったようなメールマーケティングの本来の運用とはかけ離れた運用であると言えます。
メールマーケティングの考え方としては、「ダイレクトマーケティング」の一手法という理解の仕方があるかと思います。
この「ダイレクトマーケティング」とは、前述のメルマガのように“不特定多数”に近しい状態とは異なり、「対象の特定」が基本的な考え方であり、メールマーケティングはその一手法として「どのような対象に対し、どのようなタイミングで、どのようなコンテンツを送ることが、より効果的なのか」という考え方を基に運用される手法であると理解できると思います。
メールマーケティングに必要なCRMという観点
先に説明したメールマーケティングの「どのような対象に対し、どのようなタイミングで、どのようなコンテンツを送ることが、より効果的なのか」を検証するには、「属性情報」のほかにも「状態情報(行動情報)」を時間軸で管理する必要があります。
ただ、ユーザーの属性と状態に合わせた「今最適なメール」を配信するためにはCRMが必須となります。CRMを構築するには「顧客接点(チャネル)の管理と統合」が必要となりますが、多くの企業では「縦の組織」を「横断」しなければ話が進まず、マーケティング部門だけでは完結できない重いタスクが存在しているのが実情です。
その他にもCRMの評価指標として主に採用されるLTV(Life Time Value(顧客障害価値))という指標の考え方にも課題があります。
LTVの指標による評価を行うためには、
1.チャネルごとのコスト配分
2.プロダクト単位のコスト(流通コストや製造、企画などのコストも含む)
など、顧客接点に関するコスト以外にもあらゆるコスト算出を行い、統合管理しLTVに置き換えて費用対効果を考えなければならず、マーケティング部門単体では非常にハードルが高い考え方であると言えます。
上記のような現状から、ある企業ではLTVを概念的なものと捉え、プロダクト毎のARPU(Average Revenue Per User(顧客一人当たりの平均売上高))で一旦「ひとまず・・の評価」を行っています。
プロダクト毎に設定される評価指標(ARPU)に依存する状況もあり、メールマーケティングもCRMとして統合管理された状態とは程遠く、プロダクト毎の評価となり複数の事業体で予算や目標を持つ企業などでは、他事業から来た顧客をどのように扱ったらよいのか、クロスセルを促進するためにどのような連携と指標を持てばいいのかなど、プロセス設計、コミュニケーション設計、評価指標設定、そして内部の事業間送客の評価に苦慮しているのが現実です。(事業ごとにアグイジションとリテンションの重要度や考え方も異なるため、囲い込みたい思惑と、横送客してほしい思惑とが整理できず、動きづらい環境の要因となっています。)
「メールマーケーティングの効果が悪くなっている」という相談
繰り返しになりますが、メールマーケティングとはダイレクトマーケティングの手法の一つであり、「対象を特定したコミュニケーションが可能なメールによるアプローチ」です。そして、メールマーケティングと言っても、単にメールを送ることではないことと、メールマーケティングの効果を最大化するためには多くの課題が存在することもお分かり頂けたと思います。
このような現状がある中で「メールマーケーティングの効果が悪くなっている」という相談を頂くケースがあります。この場合のメールマーケティングは対象の特定ができるのですが、いわゆる「一斉同報メール」でアプローチしているケースが多く見られます。ABテストの運用をしながら効果改善を図っても、部分最適にとどまり一定の数値で上げ留まり、その数値の維持も難しくなる、というケースがほとんどです。
このようなケースに対し、「1現状整理/把握」「2あるべき姿の定義」「3実行計画」が考えられるのか整理・把握・理解することで、自社のメールマーケティングに存在するSTEPが明確になります。
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