某交通系ハウスエージェンシー向け「デジタルリテラシー強化研修」開催レポート
某交通系のハウスエージェンシー様のデジタルリテラシー強化研修に上島が登壇しました。受講生は、25~40未満のデジタル世代ということもあり、事前に行われたITリテラシーテストでは平均点以上の成績でした。
当研修は「市場で行われている最先端のデジタルマーケティングの基礎およびデジタル技術を活用したマーケティング施策を学び、実務に活かせる発想力、思考力、提案力などの強化」を目的に、講義とワークショップ(第1部)、企画のプレゼンテーションと評価(第2部)の構成で行いました。
─── 研修のプログラム ────────────────────────────
地頭力チェック
現在の消費者の行動は・・・(市場で話題になったデジタル事例)
- スマホ普及状況
- スマホEC市場規模
- 一度に複数のスクリーンを見ている割合が増えている
- マルチタスクの消費者が多い
- 複数のデバイスを使う割合が増えている
企業側のデジタルへの取り組みは・・・
- Webサイトの役割の変遷
- インターネット広告の変遷
- 消費者の購買行動プロセスの変化
- 個客の消費行動プロセスはファネル型からサイクル型へ
- Webサイトの特性
- メディア環境の変化(トリプルメディア)
- 住宅・住宅設備メーカーのマーケティングステップ
- 自動車メーカーのマーケティングステップ
- ユーザエクスペリエンスの要素
- 個客に合わせた買い方へ(オムニチャネル)
- 顧客に合わせた買い方へ(オムニチャネル)
- カスタマーエクスペリエンス・マップ
- 伝えると伝わるの違い
可視化できる指標や数値
- Webサイトの来訪者はどこからアクセスするか
- 時系列でみた個人単位の行動
- デジタルマーケティングの効果測定の世界
- 指標例
- 各社がデジタルマーケティングに取り組むメリット
交通広告 X デジタル
- 知っておくべきデジタル技術
- 技術毎の実証実験事例
O2Oの取り組み
- O2Oサービス市場規模
- O2Oサービス分類
- O2Oのベクトル
- 循環型マーケティング
地頭力チェック:日本全国の駅にある看板枠の総数は?
「お客様や上司からこのような質問を受けたとき、どのように答えますか?」という地頭力チェックから研修は始まりました。「答えは正しい数字ではなくても、いかに論理的に考え説明できるかが重要です」(上島)。
地頭力チェックで脳のストレッチをした後は、簡単なワークと実例を入れながら、現在の消費者の行動と企業側のデジタルマーケティングの取り組み、更には、デバイス別に取れる指標と、その活用方法までを解説。その後、デジタルサイネージ、AR(拡張現実)、ジオフェンスなどの技術と、実際に市場で取り組まれている検証実験を紹介しました。
企画提案のワークショップ
講義に続いて後半は、テーマに沿ったプロモーション企画を行うワークショップを行いました。テーマは「駅の自販機で某メーカの商品購入を促進する企画」とし、下記のアウトラインに沿って、最先端の技術とリアルを融合した企画を30分ほどで考え、発表してもらいました。
プロモーション企画のポイント
- O2Oの取り組みとしてデジタル知識と技術を活用
- 企画の目的(狙い)と期待効果を明確にする
- 予算と売上目標を定める
- スケジュール感を提示する
- 想定される課題をあげる
発表して頂いたアイディアの中には、実現するまでのハードルが、技術的にも予算的にもかなり高そうなものから、低予算で直ぐにでも実現可能できそうなものが多々ありました。きっと近い将来、この中から実現するものも出てくるのではないでしょうか。
自由テーマのプロモーション企画
日を跨いだ第2部では、すべての受講者に自由なテーマでクライアントに対するプロモーション企画を考えてもらいました。交通広告に全く関係のない企画、紙でも十分な広告に無理やりデジタルを当てはめたものなど、珍妙なものから優秀なものまで、様々な企画が出そろいました。尚、すべての企画案は以下のような評価軸を設定し、講師によるレビューと発表会を行いました。
プロモーション企画の評価ポイント
- 目的や課題が書かれていること
- ターゲットが書かれていること
- 期待・効果が数字でロジカルに書かれていること
- 概要が分かり易いこと
- 手法や技術(メリット)が書かれていること
- デジタルとリアルの組み合わせがあること
- 予算感が書かれていること
- スケジュール感が書かれていること
- 斬新・革新的なアイディアであるか
- 実現性があること
結果発表
- 素晴らしいで賞(1名)
- 頑張ったで賞(9名)
- 気になるで賞(5名)
受講者の声
- デジタルマーケティングの基本的な知識すら、きちんと学んだことがなかったので、まず知る機会として講義を受けれて良かった。
- サイネージ関連では、デジタルと組み合わせをすでに実施していますが、キャンペーン全体像としての組み合わせが大切だと思った。
- 知っているようで知らないこと、理解しきれていないもの、全く知らないものがほとんどであったため、営業として恥ずかしいことが多くあった。
- 他社事例が知らないものが多く、幅広く知見を得ることができました。
- メディアを持つ部署に現在いるため、どうクロスメディアでの展開を提案するか考える際に役立ちそうな情報を得ることができました。
- ワークショップが多く、筋道立てて考える体験ができて良かったです。
- 各クライアントへの提案手法が増えた感じがしました。
実務から一歩離れ、デジタルマーケティング市場や他社の取り組みを学び、企画を実体験したことで、今後の業務に活かせるヒントがあったのではないでしょうか。
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