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Nexalコラム

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カスタマ・エクスペリエンス(顧客経験)とは何か

 

エクスペリエンスとは


マーケティングに関わる方であれば、以下の言葉をよく耳にするだろう。

 カスタマ・エクスペリエンス(Cutomer Experience)
 ユーザ・エクスペリエンス(User Experience)
 ウェブ・エクスペリエンス(Web Experience)
エクスペリエンスをそのまま日本語に訳すと、「経験」や「体験」、または「経験価値」「体験価値」といった言葉になるが、体系的に理解されている方は少ないように思う。

現在、某企業向けに「分断されたマーケティングから賢くスマートなマーケティングとは何かを考える」原稿を執筆している一貫で、こちらのブログにも記載しておこうと思う。(カスタマ・エクスペリエンスを「顧客経験」と訳して記述する)


 

顧客経験が重要視されるのは、何故か



それは、顧客満足の情緒を生み出す要素となるためである。

どのような場面であれ、人は企業やブランドと接触(タッチポイント)する際、潜在意識下(無意識下0であっても、初めに「期待」または「予想・予期」している動物である。

例えば、店舗やネットで商品を購入する際、初めての買い物であれば、ある程度、事前に「期待している」要素というものがいくつか存在する。

しかし、結果が初めの予想や期待と大きく外れた場合は、「ストレス」と感じ「不満足」という情緒を生み出し、逆に初めの期待通り、または期待以上であった場合は、「よかった」」「うれしかった」という情緒または「満足」という感情が生まれる。


つまり顧客経験とは、
初めの「事前期待」と「結果」のギャップから生まれる顧客(個人)の情緒である。
©Nexal,Inc.

また、経験を複数回繰り返すことによって、その体験は脳に記憶として残り、企業やブランドに対するイメージが固定化し、定着化する。



 

体験要素は2つに分けられる



追加で解説すると、体験要素にはダイレクト・エクスペリエンス(直接的な体験)とインダイレクト・エクスペリエンス(間接的な体験)に大きく分けることができる。©Nexal,Inc.


直接とは、顧客が自ら望んで行動または接触したことによる経験・体験であり、間接とは、街で偶然看板を見掛けた、ソーシャルで情報に接触したなど、自ら望んでいない場合の経験・体験である。良いブランドイメージが固定化している顧客であれば、街でロゴの看板を見ただけで、過去の体験が甦り、行動(態度)変容に移る場合もある。

気を付ける点として、初めの「期待」や「予想」は、個人(顧客)の内的要因や過去の経験によって左右されるため、企業としてコントロールできるものでは無いということだ。

しかし現在、企業やブランド側としては顧客の予想や期待を上回る体験を提供するために、どのように経験設計を行うのか、マネジメントするのかという概念が広まりつつある。

これが、カスタマ・エクスペリエンス・マネジメント(CXM)という総称である。部分的な接触管理、既存顧客管理という意味でのCRMの概念を大きく網羅した形で使われる。

・Webエクスペリエンスは、サイト上での経験提供という意味でユーザビリティやアクセシビリティまたはブランドガバナンスの一貫で使われる。
・ユーザ・エクスペリエンスもソーシャル含めたインターネット上(オンライン)で提供する経験という意味合いで使われる。
(注!最近ソーシャルCRMという言葉が使われているが、CXMの方が大きな概念)

しかし、カスタマ・エクスペリエンスはオンライン上のことだけでなく、オフラインも含めて経験を設計されているか、という点に警鐘を鳴らしたい。


例えば、コマースサイトでユーザエクスペリエンスというと、サイト内のオンラインでしか考えられていないことが多いが、

 ・商品を受け取る
 ・コンビニなど後日支払を行う
 ・商品を実際に使う

など現実世界で体験することも全て含み、各社が設計しているだろうか。意外とインターネット内の世界でしか、物事を見ていないようにも思う。


企業やブランドとのタッチポイントを、顧客視点に広い視野で考えれば、自ずと自社に欠けている点が見えてくると考える。カスタマ・エクスペリエンスデザイン(顧客経験/体験設計を整理したい、現状から課題を見つけたい、または何から行えばよいのか分からない方は、気軽にご連絡ください。





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