リードマネジメントにおける示唆
リードナーチャリングの本を書いた2009年時点、実は日本にリードマネジメント(ナーチャリング)視点で使えるツールは皆無でした。※アウトソーシングしている企業や部分的なツールは除きます。
よって、経営者やマネジメント層を対象に本の原稿を書きながら、、、、ツールやプラットフォームなど具体的な手段がないと、どうすべきか悩むだろうなと思った記憶があります。
最近は、
・Web行動データを企業単位に観察できる機能
・個人の訪問履歴が詳細に分かる機能
・リード情報から様々な条件検索でハウスリストから見込み客を抽出する機能
・リードから受注までのROIが全て測れる機能
・オフラインデータを取り込み、メールパラメータとcookie情報を紐付ける機能
・見込み度合をスコアリングで測る機能
などが、ツールベンダー各社から次々に発表され、やっとベンダー各社が方向性を見出し、機能アップに向かって一斉に動き出している感があります。大手企業内でも社内に仕組みを構築する動きも活発です。個人的にはマーケットが大きく動き始めている感覚を実体験で感じています。。
最終的に何が変わるのか。。。。
・CRMの概念が大きく変わる
・営業部隊の動き方が変わる
・マーケティングオートメーション概念がBtoBでも取り入れ始められる
・Webデザインなどの制作より、裏の仕組みやWebのあり方が変わる
・コンテンツはWeb接客視点により、コンテクスト(文脈)やシナリオが変わる
・ネットをもっと活用した営業プロセスに変わる
・BtoBにおいて見えなかったマーケティングの投資対効果が明確に測れる
という点になるのではないでしょうか。もっと具体的に書けば
・媒体広告の出し方が変わる
・サイトの文体が対象に応じて変わる
・ネット上でのコンテンツ種類が増える
・対象顧客に応じて、見せるコンテンツ深度が変わる
・リードフォームの作りが、マインドに応じて変わる
ということでしょうか。(かなりヒントを出してしまいましたが・・・)
US各社に行ってヒアリングして気付いたことは、海外のやり方は一理あるが方法が違うと思ったことでした。(※コンテンツの作り方やシナリオの作り方は、やはりネット社会なので上手いと思います。)
つまり、『マーケティング』という言葉が日本では『営業』の後に輸入された言葉であるため、マーケティング部門そのものの在り方・考え方自体が違うということです。
USで実施されている考え方に否定はしません。ただ、ここは日本。
日本国内でどうすべきかを再度考えさせられました。
例を用いて説明すると、USではスコアリング概念が浸透しています。そこでは、明確なスコアリング用の指標が決まっており、リードの抽出項目も決まっています。
一般的に重要視している抽出条件はBANT項目が中心で、
■BANT(バント)
・Budget(予算)
・Authority(決裁権・権限)
・Needs(必要性)
・Timeframe(導入時期)
になりますが、
最近はSCOTSMANという考え方も取り入れ始めています。
■SCOTSMAN(スコッツマン)
・Situation(立場)
・Competitors(競合)
・Opportunity(条件)
・Timeframe(導入時期)
・Size(規模)
・Money (budget)(金額、予算)
・Authority(決裁権・権限)
・Needs(必要性、要望)
始めに設計した条件に合わない企業の場合、USではナーチャリング対象からはずします。その点、白黒はっきりしています。
言い換えれば、『私達の対象にしている相手ではないため、こっちからコミュニケーションはとらないよ』という態度です。
ナーチャリングシナリオからも外れ、その対象には相手から連絡が無い限り何の連絡もコンタクトもしません。日本人からすれば、何と失礼な・・・と思う感覚になります。(※完全に対象顧客からはずれる場合、営業マンが実際にやっていることかもしれませんが)
日本国内だけで商売している企業では、そういうわけには行きません。お客様の決算状況が悪かったからと言って、過去一度でも取引があった顧客と営業的に付き合わないか否かと言えば、お付き合いします。
逆に一緒に売上を伸ばしていきましょうという考え方が日本です。USでは英語圏のため対象企業数も多く、対象は国内に留まりません。
仮に顧客としてターゲットにしていた相手だとしても、決算状況に応じて付き合うべき相手か否かを数字だけで判断する傾向があります。(企業決算状況もスコアリングに取り入れている)
その違いは、やはり国民性というべきか、営業スタイルが違うというべきか文化の違いに行きついてしまいます。
日本企業であってもグローバル展開している企業のやり方は、USの考え方に近くなると思います。つまり、どの土壌で商売をするのか、に応じて商売相手を見極めるための手段として、指標(条件項目)を使い分けるという考え方です。
今、弊社ではBtoBやBtoCに限らず、業種毎に(生損保、製造、不動産、自動車、流通・・・・)USで使われているようなBANTやSCOTSMANのような指標(項目)は何がベストか様々なコンサルを提供しながら、見極めている状況です。
※いつか、テンプレートみたいなものを提供できればと思っていますが。
もし今、大手企業で、Webの閲覧状況をスコアリングをしながら見込み度合を把握しようとスクラッチで構築中の企業があれば、
1.商談化プロセスとWeb閲覧行動に相関関係があるのか、
2.営業受注に対するWebの貢献度
の現状を把握することをお勧めします。
弊社では様々な企業のデータを分析し、上記の傾向を掴んだ上で、ナーチャリング概念を取り入れるべきか、施策として何をすべきか判断しています。
無駄なシステム投資にならないよう、
1.自社において対象顧客とのコミュニケーションをどうすべきか、
2.営業部門に対してどのような情報を渡すべきか、
明確なコンセプトを考えることに時間を掛けた方が良いです。
念のため、警鐘を鳴らしておきたいと思います。
失敗プロジェクトにならないように。。。
よって、経営者やマネジメント層を対象に本の原稿を書きながら、、、、ツールやプラットフォームなど具体的な手段がないと、どうすべきか悩むだろうなと思った記憶があります。
最近は、
・Web行動データを企業単位に観察できる機能
・個人の訪問履歴が詳細に分かる機能
・リード情報から様々な条件検索でハウスリストから見込み客を抽出する機能
・リードから受注までのROIが全て測れる機能
・オフラインデータを取り込み、メールパラメータとcookie情報を紐付ける機能
・見込み度合をスコアリングで測る機能
などが、ツールベンダー各社から次々に発表され、やっとベンダー各社が方向性を見出し、機能アップに向かって一斉に動き出している感があります。大手企業内でも社内に仕組みを構築する動きも活発です。個人的にはマーケットが大きく動き始めている感覚を実体験で感じています。。
最終的に何が変わるのか。。。。
・CRMの概念が大きく変わる
・営業部隊の動き方が変わる
・マーケティングオートメーション概念がBtoBでも取り入れ始められる
・Webデザインなどの制作より、裏の仕組みやWebのあり方が変わる
・コンテンツはWeb接客視点により、コンテクスト(文脈)やシナリオが変わる
・ネットをもっと活用した営業プロセスに変わる
・BtoBにおいて見えなかったマーケティングの投資対効果が明確に測れる
という点になるのではないでしょうか。もっと具体的に書けば
・媒体広告の出し方が変わる
・サイトの文体が対象に応じて変わる
・ネット上でのコンテンツ種類が増える
・対象顧客に応じて、見せるコンテンツ深度が変わる
・リードフォームの作りが、マインドに応じて変わる
ということでしょうか。(かなりヒントを出してしまいましたが・・・)
US各社に行ってヒアリングして気付いたことは、海外のやり方は一理あるが方法が違うと思ったことでした。(※コンテンツの作り方やシナリオの作り方は、やはりネット社会なので上手いと思います。)
つまり、『マーケティング』という言葉が日本では『営業』の後に輸入された言葉であるため、マーケティング部門そのものの在り方・考え方自体が違うということです。
USで実施されている考え方に否定はしません。ただ、ここは日本。
日本国内でどうすべきかを再度考えさせられました。
例を用いて説明すると、USではスコアリング概念が浸透しています。そこでは、明確なスコアリング用の指標が決まっており、リードの抽出項目も決まっています。
一般的に重要視している抽出条件はBANT項目が中心で、
■BANT(バント)
・Budget(予算)
・Authority(決裁権・権限)
・Needs(必要性)
・Timeframe(導入時期)
になりますが、
最近はSCOTSMANという考え方も取り入れ始めています。
■SCOTSMAN(スコッツマン)
・Situation(立場)
・Competitors(競合)
・Opportunity(条件)
・Timeframe(導入時期)
・Size(規模)
・Money (budget)(金額、予算)
・Authority(決裁権・権限)
・Needs(必要性、要望)
始めに設計した条件に合わない企業の場合、USではナーチャリング対象からはずします。その点、白黒はっきりしています。
言い換えれば、『私達の対象にしている相手ではないため、こっちからコミュニケーションはとらないよ』という態度です。
ナーチャリングシナリオからも外れ、その対象には相手から連絡が無い限り何の連絡もコンタクトもしません。日本人からすれば、何と失礼な・・・と思う感覚になります。(※完全に対象顧客からはずれる場合、営業マンが実際にやっていることかもしれませんが)
日本国内だけで商売している企業では、そういうわけには行きません。お客様の決算状況が悪かったからと言って、過去一度でも取引があった顧客と営業的に付き合わないか否かと言えば、お付き合いします。
逆に一緒に売上を伸ばしていきましょうという考え方が日本です。USでは英語圏のため対象企業数も多く、対象は国内に留まりません。
仮に顧客としてターゲットにしていた相手だとしても、決算状況に応じて付き合うべき相手か否かを数字だけで判断する傾向があります。(企業決算状況もスコアリングに取り入れている)
その違いは、やはり国民性というべきか、営業スタイルが違うというべきか文化の違いに行きついてしまいます。
日本企業であってもグローバル展開している企業のやり方は、USの考え方に近くなると思います。つまり、どの土壌で商売をするのか、に応じて商売相手を見極めるための手段として、指標(条件項目)を使い分けるという考え方です。
今、弊社ではBtoBやBtoCに限らず、業種毎に(生損保、製造、不動産、自動車、流通・・・・)USで使われているようなBANTやSCOTSMANのような指標(項目)は何がベストか様々なコンサルを提供しながら、見極めている状況です。
※いつか、テンプレートみたいなものを提供できればと思っていますが。
もし今、大手企業で、Webの閲覧状況をスコアリングをしながら見込み度合を把握しようとスクラッチで構築中の企業があれば、
1.商談化プロセスとWeb閲覧行動に相関関係があるのか、
2.営業受注に対するWebの貢献度
の現状を把握することをお勧めします。
弊社では様々な企業のデータを分析し、上記の傾向を掴んだ上で、ナーチャリング概念を取り入れるべきか、施策として何をすべきか判断しています。
無駄なシステム投資にならないよう、
1.自社において対象顧客とのコミュニケーションをどうすべきか、
2.営業部門に対してどのような情報を渡すべきか、
明確なコンセプトを考えることに時間を掛けた方が良いです。
念のため、警鐘を鳴らしておきたいと思います。
失敗プロジェクトにならないように。。。
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